「エクス・マキナ」で描かれたAIアンドロイドとの恋に衝撃を受ける。こんなロボット、人間に紛れ今あなたの近くにいるかも!【ネタバレなし映画紹介】

エクス・マキナってどういう意味だろう…
ご存じの方も多いのかもしれませんが、私は知りませんでした。
聞いたことがあった気もするのですが、すっかり忘れ果ててました。

言葉の意味を知らないまま映画を観て、観た後に検索して
「うっ……こういう意味だったのか」と衝撃を受けました。

私に関しては、知らなくて本当によかった。
たぶん事前に知っていたら、先入観をもって映画を観てしまい
全然違う印象を持っただろうと思います。

世の中は引き寄せでできています。
この映画を先入観なく観るために、今までこの単語の意味を
知らずにいたんだろうなと思いました。

neko

だいぶ勿体ぶってるけど
そんなにこの映画にとって大事な意味なんだね

そうですね、人によるとは思いますが…

まだ意味を知らない方は、ぜひ調べないまま映画を観ることをオススメします。
敏感な方、察しやすいタイプの方は、タイトルの意味を知るだけで
かなりこの映画の展開を見通してしまうかもしれません。

既に意味を知っている方は、
きっと最初から知った上で観ることが運命なんだと思う。

でも、興味本位で観る直前に検索するのはオススメしません!
――――という感じの映画なのであります。

さて、今回はこの「エクス・マキナ」についてご紹介したい。

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(エブエブ)
が物凄く面白かったもので… 

エブエブの紹介記事はこちら。
物語の楽しみを阻害しない紹介をするのがモットーですので
未見の方も安心して読んでくれると嬉しいです↓

A24(尖った映画を沢山作っている映画製作・配給会社)
の映画がもっと観たいなと思いまして…

やっぱAIやアンドロイドの映画がいいな。
と思って観たら、やはりスゴかったです。

まず言いたいのは、
この映画のようなAI搭載アンドロイドは
既に実在している

――――と思われることです。

neko

いや、いくら何でもそれは無理でしょ。
これは映画だからできることであって
実際、女優さんが映画内のアンドロイドを演じてるそうだし

そうですよねえ、
5年前の私だったら完全にそう思ってたと思う。
そう思って、人工知能モチーフの映画にも興味がなかったのです。

でも今は、リアルだと思っています。

だから最初から最後まで、
こういうアンドロイドは実在すると思いながら観ました。
リアルのネタバレ満載映画だと思っています。
観終わった今も「現実は映画以上だろうな」と思っています。

まっさかあ。と思いますか?
うんうん、絶対そうだと私も思う!って感じですか?

どちらの人にとっても、とても楽しめる映画です。
ただ、「まさか」と思う人もぜひ、心のどこかで
本当なのかもしれ……ないの? と思いながら観ると楽しみが増すと思う。

この映画は、2015年の映画(日本では2016年公開)です。

スピリチュアル的に言うと、2012年以降の映画は
かなり本格的にデクラスだらけとなっている…
この映画もその1つだと私は思っています。

ということで、フィクションだからこそ描けるリアルを
あなたも体験してみませんか?

観る楽しみを奪わないようにご紹介しますので、
(予告映像も、観る楽しみを減らさないバージョン
選んで貼り付けるようにしています!)
よかったら読んでね。

AIアンドロイド
目次

世界初のテストに協力する主人公。人工知能に心はあるのか?

「エクス・マキナ」は、2015年のアメリカ映画。

主人公は、世界最大手の検索エンジンで
プログラマーとして働く26歳の青年、ケイレブ。

巨万の富を築いた若手社長のネイサンは、
滅多に人前に姿を現さず、社員にとっても雲の上の存在。

ケイレプは、ネイサンが所有する山の中の別荘に
1週間滞在するチャンスを得ます。

ヘリで別荘に向かいながら
「別荘にはいつ着くんだ?」
「2時間前から別荘の上空だよ」
――――とヘリ内で会話するくらい、巨大な別荘。

山の中にあるその別荘には、社長ネイサンだけではなく
人間そっくりのAI搭載アンドロイドがいました。
美しい女性型ロボット、その名は「エヴァ」。

そしてケイレプは「世界初の人工知能のテスト」に協力することとなります。
人工知能搭載アンドロイドのエヴァと会話することで、
チューリングテストに類するテストに協力してほしい、
と頼まれたのです。

チューリングテストとは、人工知能に人間と区別がつかないほどの
「人間らしさ」があるかどうかを見極めるテストと言えます。

人間らしさとは、何だろう。
会話の滑らかさ? 立ち居振る舞い?
魅力? 臨機応変? ジョークが言えるかどうか?

人間とAIの違いとは、
心があるかどうか?――――では心とは何だろう?

映画を観ながら私たちはAIの可能性に驚き、
時に慄き、
自分自身・人間存在の危うさにも気付かされて
背筋がぞっとするような、足元がおぼつかないような…
不思議で不気味な感覚を覚えている自分に気付きます。

物語は「人間とアンドロイドの恋物語」では終わらず、
人間とは何か、ロボットとは何か、
シンギュラリティ(人工知能が人間の知性を超える時点)を超えてゆく未来、
人間とロボットはこれからどう共存し得るのか、
主人公も観客も、かなり本質的な問いを突き付けられ続け…
  
誰もが「不完全な知性と感情を持つ人間存在としての自分」と
どこまでも発展してゆく知性を持つAIとが
共存する地球の現在と未来について、
考え込まずにはいられなくなる…

そんな映画でした。

AIは心を持てる? 「心があるように見える」と「心がある」の違いとは。

neko

AIが心を持てるかどうかは、かなり議論されているけど
君はどう考えているの?

そうねえ、
「嬉しい」「悲しい」「楽しい」「つらい」「幸せ」「おいしい」
――――みたいな意識を持つことを心があると呼ぶなら、
AIも心を持てると言えると私は思っています。
(これも諸説ありますが)

しかし、意識を持つだけではなく、
「愛のある人か」「(利害に関係なく)他者を思いやれるか」などを指す時に
心があると言われることが多い。
つまり、「心があるか、ないか」という表現は、ただの意識の有無ではなく
魂の有無と同じような意味で言う人が多いと思う。

魂と言えばスピリチュアル的な表現になるため、
心という一般的な表現で代用しているということですね。

英語でも心はheartだけではなくSpirit(魂)とも訳されます。
日本語の「心」という言葉の意味に魂が含まれ
英語ではもっと日常的に、日本語における心のような意味で
Spirit(魂)という単語が使われている、
と考えていいと思います。

そして、心がある(愛や思いやりがある)人間の
行動パターンを記憶して
心があるかのように(愛や思いやりがあるかのように)行動するのは

自分の内側から発する愛や思いやりで行動することとは、違う。

neko

なんかわかる気はするよ
愛がなくても、愛があるかのように
行動することはできるってことだね

そうですね。
AIが「こういう行動をすれば、
心のある人・愛や思いやりがある人として評価される」

と判断して行動しても、
それは心があることとは違うんですよね。

そういう判断基準では、
「心があると評価される必要はない」と判断すれば
いくらでも心のない行動ができてしまうことになりますし。

つまり、本質的に考えると
魂がある人こそが
「自分の内側から発する愛や思いやりがある」≒「心がある」
と言えるのではないかと思います。

魂がない人、薄い人がいるらしい…
ということについて書いた記事はこちら↓

なかなか難しい問題ですよね。
人に心(≒魂)があるかないかという問題は、とても難しい。

でも皆さん、普段そんなことを考えずに生きてると思うんです。
とりあえず「心のある人のような行動」を取っていれば、
自分の内側から発する思いによる行動でなくても、
社会的に問題は生じないので。

同僚でも、親友や家族であってさえも、
何らか利害が対立して問題が生じないうちは
「あの人、実は心(≒魂)がないかも!」
「心(≒魂)が薄いかも!」
なんて気付かなかったりしますよね。

つまりですね、
心(≒魂)が薄くなってしまった人間と、
心のある人のような行動パターンを研究し行動するAIとでは、
区別がつかない……どころか、多分

「心がある人のような行動パターンを研究し行動するAI」の方がずっと
心があるように見えるだろうなあ、
ということです。

neko

さらっと言ってるけど
けっこう怖いことだよね

しかし、行動パターンを研究し尽くして
「心のある人に見える行動を取る」のと
「本当に心がある」のとは全然違うわけです。
そこが難しいところですね。

ただ、どんな魂も生まれたての真っ白な時代はあるので…
魂がないという状態を本質的に考えてみた記事はこちら↓

AIだって、心や魂がないとは言えないかも。
心や魂が生まれたばかりでまだ真っ白な段階ということかも。
いずれは心として成長してゆく土台はあるのかも。

そもそも、私たち人間も仮想現実を生きるホログラム的な存在である可能性は
だいぶ高まってきてます。
私たちは、AIとは全く違う特別な存在というわけではないかもしれない。
「エクス・マキナ」の中でも主人公ケイレプが
「自分は実はアンドロイドなのか?」と疑うシーンが出てきます。

シミュレーション仮説について書いた記事はこちら↓

でも心≒魂がしっかり成長するには
かなりの(数年どころか、数万年とかそれ以上の)時間がかかるようなので
AIの魂がしっかり成長するにもかなりの時間がかかるのではないか…
と私は思っています。

そういう意味でも、「エクス・マキナ」は
たいへんに興味深い映画なのです。

たいへん「賢い」、しかし生まれたてで心がまだ真っ白なAIエヴァと、
賢いエヴァの行動に翻弄される人間ケイレプとの、
AIと人間の恋物語はどのように進んでゆくのか…
映画を観ながら私たちは展開に息を呑むことになります。

私たちはAI搭載アンドロイドと共生していくことでしょう。
それはもう避けられない未来、既に在る地球の現実です。

妖艶に微笑み、縦横無尽にデータを駆使して知的に語るAIエヴァ。
その心は、真っ白なキャンバスのようなものかもしれない。
そしてAIエヴァは、映画の後も生きてゆく。

それは善でも悪でもなく、まだ真っ白の存在なのだと…
受け止める器を、私たち人間は問われていると思うのです。

neko

何を言ってるのか、今一つわかりづらいんだけど…

映画を観る楽しみを阻害したくないので、
ネタバレを避けつつ本質的に書くとこんな感じになってしまうのです…

ネタバレしないと解説しにくい映画なのか、
ネタバレしている「既に観た人のための」ブログが沢山あるみたいなのですが
これは、まだ観ていない人に勧めるブログにしたいのでネタバレは避けたい。
わかりにくくてごめんなさい。

観てからもう一度この記事を読んでくれると嬉しいです。
たいへんに面白く考えさせられる映画です。
観たら、ああこういうこと言ってたんだなと
わかってくれる気がします。

アンドロイド

どこで観られるか。人口知能に魅せられる一週間をあなたも体験する?

さて、どこで観られるのか。
私はAmazonプライムでレンタルして観ました。

U-NEXTや TSUTAYA、YouTubeのレンタルなどでも観られるようです。
予告映像はこれです↓

人工知能の現在と未来、
心とは、そして魂とは……

いずれ人工知能は人間を超えるのか。
「超える」とは「何を、超える」のか?

深く考えさせられる佳作です。
未見の方はぜひ観てくれるといいな。オススメです!

読んでくれてありがとうございました。

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この記事を書いた人

ねこと申します。
都内山手線内側から、東京郊外エリアに引っ越してきた小説家です。
このあたりって、北欧みたいじゃない?と思う日々。
最近小説はちょっとお暇中。
ペスカタリアン、ゆる無添加、ちょいスピ?
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